フローリングの上にタイルカーペットを敷いても大丈夫?

フローリングの上にタイルカーペットを敷きたいと考えている方は、意外と多いのではないでしょうか。
例えば、マンションにお住まいの方なら防音対策とか床を傷から守りたいなどの理由でタイルカーペットを張りたいと依頼される方は多いです。
子どもの足音を少しでも軽減したい。
冬場のフローリングの冷たさを和らげたい。
ただ、ここで知っておいていただきたいことがあります。
タイルカーペットには、大きく分けると「業務用」と「住宅用」の2種類があるということです。
見た目は似ていますが、フローリングの上に敷く場合は、どちらを選ぶかによって床への影響が変わる可能性があります。
なので、今日のブログがどちらを選べばいいかを決める基準になればと思います。ぜひ参考にしてみてください。
タイルカーペットには業務用と住宅用があります
一般的に、オフィスや店舗、商業施設などで使われているものが業務用タイルカーペットです。
一方、マンションや戸建て住宅のフローリングに敷くことを想定して作られているものが、住宅用タイルカーペットです。
住宅用タイルカーペットの代表的な商品として、サンゲツの「スタイルキット」などがあります。
同じタイルカーペットでも、裏面の素材や施工方法が違います。
住宅用タイルカーペットの特徴
住宅用タイルカーペットは、基本的に接着剤を使わず、フローリングの上に置いて敷くことができます。
いわゆる「置き敷き施工」です。
裏面には滑りにくい加工がされているため、接着剤を使わなくてもずれにくくなっていて、また、フローリングを傷めないことを前提として作られているのも特徴です。
敷き詰めたタイルカーペットが将来的に不要になった場合は、タイルカーペットを剥がすことで、元のフローリングに戻すことができるのが最大のメリット。
そのため、持ち家だけでなく、原状回復が必要になる賃貸マンションにも使いやすい商品です。
汚れた部分だけを1枚ずつ取り外して洗ったり、交換したりできるのも住宅用タイルカーペットのメリットです。
業務用タイルカーペットも置くだけで敷けるの?
業務用タイルカーペットは、一般的には専用の接着剤を使用して施工しますから、住宅のフローリングに接着剤を塗ってしまうと、そのフローリングは元の状態にはもう戻せなくなるので注意が必要です。
じゃ、一般住宅では使用できないのか?といわれると決してそうではありません。施工方法を考えれば可能です。
実際のところ、タイルカーペット自体の重さが一枚につき1キロ以上ありますし、その重みと部屋の端から端まで隙間なく敷き詰めてタイルカーペットが動く隙間をなくして上げることで、接着剤を使わなくても安定します。
ただ単純に床に並べればよいというほど簡単ではありません。
お部屋は真四角の形だけではない場合があって壁際には凹凸がありますし、柱型やドア枠などに合わせて細かく裁断しなければならない場合もあります。
特に最後の1列をきれいに納める作業は、慣れていない方には意外と難しいと思います。
見た目をきれいに仕上げたい場合は、専門の施工業者に依頼することをおすすめします。
業務用タイルカーペットを約10年間敷いた結果
ここからは、私自身の実体験です。
以前、私が住んでいた戸建て住宅で、フローリングの上に業務用タイルカーペットを敷いていました。
接着剤は使用せず、部屋全体に隙間なく敷き詰めていたため、使用中に大きくずれることはありませんでしたがその状態で、約10年間敷きっぱなしにしていました。
そして、タイルカーペットを剥がしてみたところ、いくつか問題が起きていました。
一部には、長年の湿気や結露の影響と思われるカビが発生していました。
さらに、タイルカーペットの裏面に使われている黒い素材の色が、フローリングに移っている部分もありました。
これは、敷いた直後には分かりません。
何年も使い続けた後、剥がして初めて気づく問題です。
私自身が実際に経験したからこそ、フローリングの上に業務用タイルカーペットを長期間敷く場合は、よく注意していただきたいと思っています。
特に賃貸住宅は色移りや変色に注意してください
持ち家であれば、多少の変色や傷を自分の判断で受け入れることもできますが、しかし、それが賃貸マンションや賃貸住宅の場合は話が違います。
退去するときにタイルカーペットを剥がして、フローリングに黒い色が移っていたり、カビや変色が発生していたりすると、原状回復を求められる可能性があります。
床を保護するために敷いたはずのタイルカーペットが、逆にフローリングを傷める原因になることもあるのです。
そのため、特に賃貸住宅にお住まいの方には、業務用ではなく、フローリングへの施工を想定して作られた住宅用タイルカーペットをおすすめします。
住宅用タイルカーペットは価格が高い
ここまで読むと
「それなら住宅用を選べばいいですね」
と思われるかもしれません。
ただし、住宅用タイルカーペットにもデメリットもあるのです。
それは
業務用に比べると価格が高いことです。
商品によって違いはありますが、住宅用タイルカーペットは業務用の倍近い価格になることもあります。
更には
一般的な業務用タイルカーペットは、50センチ四角ですが、サンゲツの住宅用タイルカーペットのスタイルキットは、40センチ角です。
スタイルキットは1枚の大きさが小さいため、同じ面積に敷く場合でも、スタイルキットのほうが必要な枚数は多くなります。
材料自体の単価が高い。さらに、必要な枚数も多くなる。
この2つが重なるため、部屋全体に敷くと、施工費はかなり高くなることがありますので、ここも慎重に考えてみてくださいね。
予算を抑えて業務用を敷く場合の対策

それでも
「できるだけ予算を抑えたい」「気に入ったデザインが業務用にしかない」という方もいらっしゃると思いますから、1つノウハウを!
その場合の一つの方法として、フローリングとタイルカーペットの間に保護用のシートを敷く方法があります。
例えば、写真の様な畳の下などに使用する防虫・防カビ・防ダニシートです。
フローリングの上にシートを敷き、その上からタイルカーペットを並べることで、タイルカーペットの裏面が直接フローリングに触れにくくなります。
そのため、裏面の黒い色が床に移るのを軽減できる可能性があります。
ただし、ここは誤解しないでください。
シートを敷けば、カビや色移りを完全に防げるというわけではありません。
シートの材質や室内の湿度、結露の有無によっては、湿気がこもる可能性もあります。
あくまで床への影響を軽減するための一案です。
使用する場合は、目立たない場所で事前に確認し、定期的にタイルカーペットをめくって、湿気や変色、カビが発生していないか確認することをおすすめします。
床暖房を使用している場合は、タイルカーペットやシートが床暖房に対応しているかも必ず確認してください。
定期的に剥がして確認することも大切です
住宅用、業務用にかかわらず、一度敷いたタイルカーペットを何年間もそのままにするのはおすすめできません。
特に、窓際や外壁に面した場所は、結露の影響を受けやすくなります。
家具の下など、空気が動きにくい場所にも湿気がたまりやすくなります。
半年から1年に一度程度は一部をめくり、フローリングの状態を確認しておくと安心です。
また、飲み物をこぼした場合は、表面だけ拭いて終わりにしないでください。
タイルカーペットの下まで水分が入っている可能性があります。
一度取り外し、タイルカーペットとフローリングの両方を十分に乾燥させることが大切です。
フローリングには住宅用タイルカーペットがおすすめです
業務用タイルカーペットは、種類が豊富で価格も比較的安く、丈夫であることがメリットです。
一方、住宅用タイルカーペットは、業務用より価格が高くなりますが、接着剤を使わずに施工でき、フローリングへの影響も考えて作られています。
特に賃貸マンションなど、元の床をできるだけ傷めたくない場合は、住宅用タイルカーペットのほうが安心です。
どうしても業務用を使用する場合は、床との間に保護材を入れることや、定期的に剥がして確認することをおすすめします。
価格だけで判断するのではなく、何年間使用する予定なのか。
持ち家なのか、賃貸なのか。
将来、元のフローリングに戻す可能性があるのか。
それぞれのメリットとデメリットを理解した上で、ご自身の住まいに合ったタイルカーペットを選んでみてください。
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