フォトスタジオでメイクをする場合は要注意|保健所から個室の設置を求められる?!

フォトスタジオ

フォトスタジオを開業するとき、多くの方が気にされるのは撮影スペースの広さ、背景紙、照明、控室、衣装スペースなどだと思います。

ただ

そのときに意外と見落とされがちなのが撮影前に行う「メイクスペース」です。

これはですね・・・

単にお客様が自分で鏡の前で化粧を直す程度であれば話は別かもしれませんが、スタジオ側のスタッフや提携のヘアメイクさんが、お客様に対してメイクを行う場合は注意が必要です。

なぜなら

化粧は美容師法上の「美容」に該当する可能性があるからです。

厚生労働省の説明では、美容とは、パーマネントウェーブ、結髪、化粧等の方法により容姿を美しくすることとされています。つまり、フォトスタジオであっても、撮影前にお客様へメイクを行う場合は、美容所としての考え方が関係してくる場合があります。

フォトスタジオの一角でメイクする場合

今回、実際にフォトスタジオを開業されるお客様から相談を受けた内容では、保健所からメイクを行う場合は、壁で囲った独立した部屋(6㎡以上)を設ける必要があると指摘されたそうです。

最初に聞いたときは、私もその法律は知らなくて少し意外でした。

フォトスタジオの中にドレッサーを置いて、そこでメイクをすれば良いのではないかと思う方も多いはずです。

ただ

保健所の考え方としては、メイクを行う場所が美容所にあたる場合、撮影スペースや住居部分などと明確に区画されている必要があります。

福岡市の美容所の施設基準でも、美容所は外部、住居、美容所以外の施設と隔壁等により区分することとされています。

つまり

カーテンや簡易的なパーテーションで何となく仕切るだけではなく壁や建具などでここが美容行為を行う場所ですと分かるように区画する必要が出てくる可能性があります。

1席だけのメイクスペースでも6㎡以上必要

もう一つ大事なのが、面積です。

福岡市の基準では、美容所の床面積は原則として9.9㎡以上とされていますが、美容用椅子を1脚だけ置く場合は6㎡以上とされています

面積は、壁の内側で測る内法による有効面積です。

6㎡というと、畳で言えばおおよそ3.6畳程度です。

数字だけ見るとそこまで広く感じないかもしれませんが、実際にはメイク用の椅子、鏡、作業台、収納、照明、動線を考える必要があります。

特に賃貸アパートやマンションの一室をフォトスタジオとして使う場合、撮影スペースを広く取りたい気持ちは分かりますが、メイク室として6㎡以上を確保しようとすると、レイアウトにかなり影響します。

ここを知らずに物件を借りてしまうと、あとから「メイクサービスを提供したいのに、保健所の基準を満たせない」ということになりかねませんから必ずレイアウトのシュミレーションは賃貸契約する前に済ませておくことです。

メイク専門であれば洗髪設備が不要になるケースもある

美容所というと、シャンプー台が必要なのではないかと思う方もいるかもしれません。

福岡市の基準では、美容所には流水式の洗髪設備を設けることが原則とされています。ただし、頭髪に係る施術を行わない場合など、公衆衛生上支障がないと市長が認める場合は、この限りではないとされています。資料の中でも、化粧専門店、セット専門店、まつ毛エクステンション専門店等が例として挙げられています。

つまり、メイクだけを行う場合は、シャンプー台が必ず必要とは限りません。

ただし、これは最終的に管轄の保健所判断になりますので、「ネットに書いてあったから大丈夫」ではなく、必ず事前に図面を持って相談することが大切です。

物件契約前に保健所へ相談することが大事

フォトスタジオを開業する方にとって、物件選びはかなり重要です。

特に、撮影だけでなく、ヘアメイクやメイクアップサービスまで提供する予定がある場合は、内装工事を始める前、できれば物件契約前に保健所へ相談した方が安全です。

福岡市でも、基準を満たす必要があるため、できるだけ計画段階、工事着工前が理想として、施設の平面図などを持参して相談するよう案内されています。

ここを後回しにしてしまうと、せっかく内装を作ったあとに「この区画では認められません」「面積が足りません」「設備が不足しています」と言われる可能性があります。

内装工事の立場から見ても、これは非常にもったいないです。

まとめ

フォトスタジオでメイクを行う場合、単におしゃれなメイクスペースを作れば良いという話ではありません。

お客様に対して継続的にメイクを行う場合は、美容師法や美容所の施設基準が関係してくる可能性があります。

特に確認しておきたいのは、以下のような点です。

・メイク行為が美容行為に該当するか
・美容師免許を持った人が対応する必要があるか
・美容所として保健所への届出や検査確認が必要か
・メイク室を壁などで区画する必要があるか
・必要な床面積を確保できるか
・洗髪設備や手洗い、消毒設備などが必要か

フォトスタジオを開業する場合、撮影スペースのデザインだけでなく、メイクスペースの法的な扱いまで含めて計画することが大切です。

これからフォトスタジオや撮影スタジオの内装工事を検討されている方は、物件契約前や工事前の段階で、管轄の保健所と内装業者の両方に相談しておくことをおすすめします。

福岡市では1脚の場合6㎡という基準がありますが、自治体によって9.9㎡以上、13㎡以上など基準が違うことがありますのでご自身が開業する各自治体の所轄の保健所に事前に訪ねてみることをお勧めします。

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